世界大百科事典(旧版)内の原エトルリア文字の言及
【アルファベット】より
…イタリア半島では,エトルリア人を介して諸民族に伝えられ,ラテン,オスク,ウンブリア,ベネト等の諸語の表記に採用されたが,これらイタリア諸語はローマの興隆に伴いエトルリア語と共に姿を消し,ラテン語とその文字だけが生き残ることとなった。エトルリア文字の最古の資料は前700年ころの象牙板文字表であるが,これには22文字から成る初期ギリシア・アルファベットに補足文字Y,Φ,Χ,Ψを加えた26個の〈原エトルリア文字〉が書かれており,その字形も初期ギリシアのものとほとんど同じである。この文字体系は前4世紀以後エトルリア語の特徴に合わせて変えられる以前に,ローマ人に採用されたらしい。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」