世界大百科事典(旧版)内の原エラム文字の言及
【エラム語】より
…名詞,形容詞,分詞,そのほか不定詞や否定詞をふくむ若干の語も人称接尾辞をとるが,動詞の人称接尾辞とはかならずしも一致せず,とくに三人称において生物体(単数および複数)と非生物体とを区別していることが特徴的である。エラム語を表記する文字として前4千年紀末に原エラム文字が成立し,絵文字から線文字への発達がみられたが,前24世紀以来アッカド楔形文字の導入によって,エラム文字はまもなく消滅した。エラム語はアケメネス朝ペルシア帝国において碑文用語の一つとしてなお重視され,ペルセポリス王宮からも多数のエラム語経済文書が出土している。…
【スーサ】より
…I期は優れた彩文土器の多い時期で,その始まりは前4000年ころ,II期はメソポタミアのウルク期に並行し,円筒印章や彫刻が登場する。III期が原エラム期で,未解読の原エラム文字を印したタブレットが出土し,バビロニアのジャムダット・ナスル文化との関係が深い。いわゆるスーサ第II様式の彩文土器は前3千年紀中ごろで,バビロニア初期王朝期に並行し,次のアッカド時代にスーサは征服されてその支配下にはいり,ウル第3王朝時代までバビロニアの支配者による神殿の建設活動が行われた。…
※「原エラム文字」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」