世界大百科事典(旧版)内の又ぐわの言及
【くわ(鍬)】より
…大航海時代以前の南北アメリカではすきがなく,くわ農耕が温帯まで広がり,熱帯では掘棒と併存していた。
[くわの種類]
くわは柄の長さと形(直材,曲材),耕刃の材質(鉄,石,骨格,木など)と形(板ぐわ,又ぐわなど),柄角の大小,耕刃と柄のとりつけ法などに相違があり,それらが組み合わされてくわの形態はさまざまとなり,地域差も大きい。ウェルトE.Werthはこのなかで耕刃と柄のとりつけ法を重視し,(1)リング柄式 木を折り曲げて柄とし,その折り目に耕刃の首をさし込んで籐などでしばって固定するもの,(2)撞木(しゆもく)むすび式 ほぼT字形の木のまたなどを柄とし,T字の上面に耕刃の首をあてて籐などをまいて固定したもの,(3)屈曲柄式 鋭角状に屈曲する木のまたの一方を短くし,そこに耕刃の首をあてて籐などをコイル状にまいて固定するもの,(4)柄孔さし込み式 先端がやや太くなった棍棒状の柄に耕刃の細い首をさし込んで固定するもの,(5)旗むすび式 旗を旗ざおにむすびつけるように,耕刃の肩を柄と平行状にあてて籐などを巻きつけて固定するもの,(6)刃孔さし込み式 耕刃には首がなく上端部に刃孔があって,そこに柄を通して固定するもの,に分類する。…
※「又ぐわ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」