取切(読み)とりきる

精選版 日本国語大辞典 「取切」の意味・読み・例文・類語

とり‐き・る【取切】

〘他ラ五(四)〙
① ことごとく取る。取りおわる。取り尽くす。
仮名草子浮世物語(1665頃)一「年毎年貢未進無く、免を許さず皆とりきる分別
② 一切のことをとりしきって処理する。もっぱらとり行なう。
通行を断ち切る。連絡を遮断する。
※寛永刊本蒙求抄(1529頃)一〇「あとからもとりきったほどに、〈略〉二の粮道絶したぞ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の取切の言及

【奉公人】より

…このような事情のもとで本百姓の子女が年季奉公人として放出され,一定期間の後には本百姓経営に還流して本百姓経営を維持,存続させる。 年季奉公人が一般化する時期には,経済発展の弱い地方では居消奉公人(東北地方),捨り(すてり)・取切(とりきり)(九州地方)などと呼ばれる雇用関係が現れる。これは質券奉公人の性格変化にもとづく雇用関係であり,事実上の譜代下人ともいうべき本来の質券奉公とは性格が異なる。…

※「取切」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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