世界大百科事典(旧版)内の古富士山の言及
【富士山】より
… 富士の火山活動史は,約1万年前から約5000年前までの活動静穏期を境にして,古期の活動期と新期のそれとに二分される。古期の活動は少なくとも7万年の間,降下スコリア(玄武岩質の黒い軽石)と溶岩の噴出を数十~数百年間隔で繰り返し,標高3000mを超す大型火山(今の富士山の大部分で,この部分は古富士山と呼ばれたことがあった)を形成した。富士山の中腹には,この時期の噴出物は地下深くに埋もれてほとんど露出していないが(わずかに宝永山の赤岩にでている),山麓には各地に台地や丘陵をなして分布し,ことに東麓では厚さ100mを超す数百枚の降下スコリア層からなる地層として見いだされる。…
※「古富士山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」