世界大百科事典(旧版)内の句践の剣の言及
【刀剣】より
…近年,戦国時代の越王句践(こうせん),呉王夫差の銘をもつ銅剣が,墓主の副葬品として幾例か出土している。日本でも展覧された湖北省江陵望山1号墓の越王句践の剣は,全長55.7cm,〈越王鳩浅(句践)自作用(剣)〉の鳥篆体(ちようてんたい)の銘文を格(つば)の近くに彫りこみ,剣身に菱形の暗紋がほどこされた銅剣である。文献に頻出する名剣,宝剣をうらづける精巧なできばえを示すこれらは,武器としての実用性よりも,生前における墓主の政治的身分の威厳を表徴し,死にともない副葬されたものである。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」