世界大百科事典(旧版)内の各切の言及
【闇汁】より
…これはその名のように,参会者が酒,さかな(肴)などを1種ずつ持ちよって趣向を楽しんだ遊びで,《続古事談》(1219)には〈殿上ノ一種物ハツネノ事ナレドモ,久シクタエタルニ,崇徳院ノスヱツカタ,頭中将公能朝臣ハ絶タルヲツギ廃タルヲ興シ〉と見え,しばらく中絶していたのを,1130年代に藤原公能が再興したといっている。室町期にはめいめいが物を出すの意で各切(かくせつ)と呼び,僧侶や権門勢家の使用人などがこれを楽しんでおり,いまも北陸地方などには持ち寄りでする宴会を〈かくせつ〉と呼ぶところがある。また,〈汁〉と称した宴会も室町期から行われている。…
※「各切」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」