世界大百科事典(旧版)内の向海明の言及
【弥勒信仰】より
…〈弥勒出世〉と自称した彼は幻術にたけ,夜になると光を使って楼上に仏の姿を現出させたり,あらかじめ紙上にかいた蛇や獣,人間の姿を鏡を使ったトリックで映し出し,罪業のあかしとして見せたりして民衆の帰依を得たが,挙兵の前に発覚し殺された。同じ年に陝西の扶風では,沙門の向海明が,帰心すれば吉夢(よいゆめ)を得られるとして人々を惑わし,乱を起こしてみずから皇帝と称し,年号も新たに立て数万が蜂起したが,鎮圧された。また,反乱ではないが,弥勒信仰あるいは讖緯説(しんいせつ)を利用して革命し政権をとったのが則天武后である。…
※「向海明」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」