世界大百科事典(旧版)内の呉新智の言及
【上洞人】より
…39年,ワイデンライヒは,老年男性頭蓋は原始的モンゴロイドに,二つの壮年女性頭蓋はそれぞれメラネシア人とエスキモーに類似するとし,上洞人の家族が異なる種族から構成されていたと述べている。これらの化石は,41年北京原人とともに紛失してしまったが,そのレプリカを再吟味した呉新智は,61年,上洞人に現在の中国人,エスキモー,アメリカ・インディアンに類似する特徴を認め,彼らは原始的モンゴロイドを代表するものであるという結論に達した。この見解は呉汝康,ハウエルズらにより支持され,上洞人はモンゴロイドの形成過程を明らかにする上で重要な資料となっている。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」