呪われた詩人(読み)のろわれたしじん

世界大百科事典(旧版)内の呪われた詩人の言及

【アバンギャルド】より

…アバンギャルドとは,一般にはこの前衛芸術のことをいう。 その源流はランボー,ロートレアモン,ネルバルら,社会から疎外される不幸を現実から自由な想像力の起点に転じた,19世紀の〈呪われた詩人たち〉で,ベル・エポックに文明の終末と人類の黙示録的解放をうたったアポリネールや,精神生活の二等辺三角形のうち,孤独な頂点にいる芸術家は〈精神の内的必然性〉に従えば,底辺にいる大衆の未来の生活感情を先取りできると説いたカンディンスキーの著書《芸術における精神的なもの》(1912)をはじめ,20世紀初頭のフォービスム,キュビスム,表現主義,未来主義,シュプレマティズム,構成主義などの芸術運動には,この概念がすでに潜在していたといえる。だが,第1次大戦中におこったダダは,嫌悪と自発性を原理として,芸術のタブラ・ラサ(白紙状態)への還元を求め,あらゆる物体や行為も芸術作品たりうることを立証した点で,カンディンスキーの精神の三角形を逆立ちさせた観がある。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」