世界大百科事典(旧版)内の善悪混淆説の言及
【性論】より
…告子が人間の生への本能的な意欲を性としたのに対し,孟子は性善説をもって応酬し,儒教の性論の基礎を築いた。その後,荀子(じゆんし)の性悪説,漢の揚雄の善悪混淆説,唐の韓愈の性三品説などが現れたが,南宋の朱熹(しゆき)(子)は,性を〈本然の性〉と〈気質の性〉に分けることによってそれらの止揚をはかった。前者は理想態としての至善の性であり,後者は悪への可能性もはらむ現実態としての性であるが,後者から前者へ復帰することが人の歩むべき道とされた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」