器官形成期(読み)きかんけいせいき

世界大百科事典(旧版)内の器官形成期の言及

【催奇形性物質】より

… ある物質が妊婦に摂取された場合の奇形発現には接触時期が問題であり,全妊娠期間を通じて同じ催奇形性が現れるものではない。胎児側の感受性が最も大きく危険視される期間は,着床後の18~20日から55~60日までの間の器官形成期(感受期)であり,とくに30日以前に感受性の最大となる時期がある。妊娠初期は薬物摂取に注意が払われるべき期間でもあり,この時期を過ぎて胎児の器官形成がほぼ終わって器官や組織が成熟する時期に入ると,いろいろの物質を与えても奇形発現頻度は急激に低下する。…

【毒】より

…受精が成立しても,その後の着床までの期間に薬物による障害が起こったときは,受精卵の死亡や異常,ならびに母体側の変化とともにその着床が阻害されるおそれがある。着床が成立し卵が分割を繰り返し器官形成期に入った場合の薬物障害は,奇形発現などの先天性異常を起こしやすく,また,この時期の胎児組織は薬物の障害を最も受けやすい状態にあるので,妊娠期における薬物の適用や化学物質による汚染などには十分に注意を要する。器官形成期は感受期とも呼ばれ,化学物質の作用した時期によって,それぞれ最も強く反応を起こした器官の分化に変化を生じ,特定の器官や部位に奇形となって現れる。…

※「器官形成期」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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