四性論(読み)しせいろん

世界大百科事典(旧版)内の四性論の言及

【気質】より

…このうち,血液が優勢ならば,陽気で快活な〈多血質sanguine〉が,胆汁が優勢ならば,短気で興奮しやすい〈胆汁質choleric〉が,黒胆汁が優勢ならば,陰気で憂鬱(ゆううつ)な〈黒胆汁質melancholic〉が,また粘液が優勢なら,鈍感で冷血な〈粘液質phlegmatic〉がそれぞれ生ずると信じられた。このいわゆる四性論(四体液説)は,こんにちの目からみれば,科学的根拠を欠く空想の産物にすぎないが,体液病理学を医学の基本とみなした古代ギリシア・ローマ期に広く行きわたったばかりか,ルネサンス期を経て,近代医学の成立する19世紀まで受け継がれ,下記のクレッチマーの気質論にも多少の影響をおよぼした節がある。ちなみに,さきの4気質のうち〈黒胆汁質(メランコリック)〉は,こんにちの医学その他の分野でよく使われる〈メランコリー〉(憂鬱,鬱病)という言葉のなかになお生きつづけている。…

※「四性論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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