国家からの自由(読み)こっかからのじゆう

世界大百科事典(旧版)内の国家からの自由の言及

【基本的人権】より

…19世紀に入ると,人権の保障は成文憲法の構成部分となって,世界各国に普及するが,ドイツや日本のように市民革命を経験せずに上からの近代化が進められたところでは,基本的人権も欽定憲法のなかで君主より恩恵的に与えられた国民の権利であって,国家以前の人権ではありえなかった。
[自由権から社会権へ]
 18世紀に成立し,19世紀に普及した古典的人権は,信教の自由,言論・出版の自由,住居の不可侵,財産権の不可侵のように,本質的に個人の〈国家からの自由〉をその内容とする自由権であった。それは,市民革命が市民の自由に対する国家の介入と抑圧の排除を目的としておこったこと,および市民階級の最大の要求が自由と財産権の保障であったことから理解される。…

※「国家からの自由」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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