国帳(読み)こくちょう

世界大百科事典(旧版)内の国帳の言及

【計帳】より

…京職や国司はこの手実を基礎史料として一定の書式に従った計帳を作成し,8月30日までに中央の太政官へと申送することになっていた。この京進される計帳は大宝令では国帳と称されており,それは一国全体の戸数・口数・調庸物数を書き上げた統計的文書を意味していた。中央官司ではこれによってあらかじめ歳入予定額を知り,予算編成作業を行うとともに,調庸収奪の基礎となる全国の口数,とりわけ課口数の推移を把握したのである。…

【神名帳】より

…国内神名帳は国ごとに国司が管内神社をまつり,巡拝するのに必要とされ,国衙に備え付けられたが,現在伝えられているのは,三河,上野,若狭など20ヵ国に満たない。国内神名帳は,単に国帳,神社帳ともいわれ,また,神階と社名を記載する形式が多いことから,神階帳とも呼ばれた。中世以降は,寺院の法会の際に,国内諸神を勧請して,法楽をささげるために用いられた。…

※「国帳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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