世界大百科事典(旧版)内の国政委任事務の言及
【市町村長】より
…しかし,戦前との連続面である国政事務の執行は残存し,この事務の執行については知事の指揮監督を受ける。この国政委任事務(機関委任事務)は戦後経済発展過程で増加の一途をたどった。市町村長も〈中央に直結した地方自治〉を選挙で掲げ,地域開発のために中央に従属する傾向にあった。…
【地方財政】より
…しかし同時に,市町村は国と府県・郡を通ずる官僚的統治機構の末端に位置づけられた。それに応じて市町村財政も,公的財政として住民の私経済から明確に分離され,予算決算制度が採用されて制度上近代化されたが,同時に国政委任事務を広範に負担させられながら,委任事務費だけでなく固有事務費の支出にまで上級官庁による監督・規制が加えられた。また主要な財源は国税,府県税に取り上げられ,市町村の財源はその付加税収入が中心とされ,独立税は与えられなかった。…
※「国政委任事務」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」