土佐国司(読み)とさこくし

世界大百科事典(旧版)内の土佐国司の言及

【三国司家】より

…伊勢国司は,北畠親房の子顕能が1335年(建武2)に国司に就任して以来,永禄期(1558‐70)まで継承されたが,1569年(永禄12)織田信長の侵攻に屈し,信長の次男信雄(のぶかつ)を養子とし,さらに76年三瀬御所(みせごしよ)北畠具教の暗殺によって族滅した。土佐国司は,応仁・文明の乱に際し一条兼良の子教房が土佐の家領幡多(はた)郡幡多荘に下り,さらにその子房家が国司を勅許されて以来,戦国末年まで継承されたが,内政のとき,長宗我部(ちようそがべ)元親に追われて滅んだ。伊勢国司北畠氏を例にとれば,伊勢南方五郡(度会,多気,飯野,一志,飯高)に対する事実上の半国守護職を基盤に権力中枢を一族で固め,土着の国人領主を軍役体系に編成する一方,本所(隠居後は御所)を称し,公家様式の花押を使用するなど,領国大名化しながらも最後まで公家階層への帰属意識を捨て去ることがなかった。…

※「土佐国司」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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