世界大百科事典(旧版)内の地方管領の言及
【地方奉行】より
…鎌倉時代にすでに,鎌倉市中での土地の打渡(うちわたし),保々(ほほ)奉行人の統轄,それへのさまざまな指令の奉行といった,いわば鎌倉市政のかなめともいうべき〈地奉行〉と呼ばれる職名のあったことが知られており,また,この地奉行は原則として2名からなり,1名は政所職員より,他の1名は得宗被官のうちより選ばれた。南北朝期には,おもに武家の輩に対する洛中屋地の闕所地(けつしよち)給付をその職務とする〈地方管領〉の活動が見える。南北朝末期には,検非違使庁の衰退,それに伴う室町幕府の京都市政権の吸収という事態の進行により,地方奉行もその機能を拡大し,14世紀末には洛中の屋地裁判権をほぼ手中に握ったと思われる。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」