(読み)てん

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【塑造】より

…製作年代のわかる遺品として,681年(天武9)ころ完成の当麻寺弥勒仏像,711年(和銅4)の法隆寺五重塔塑像群,同中門仁王像,天平年間(729‐749)製作の新薬師寺十二神将像などがあり,他に8世紀の遺品として,東大寺三月堂執金剛神像,日光・月光菩薩像,同戒壇堂の四天王像,法隆寺食堂の梵釈四天王像などがある。 奈良時代には塑像は摂(しよう),埝(てん)と呼ばれ,その技法は心木の上に粗いものから細かいものへと,塑土を2~3層に分けて塑形し,彩色することではいずれも共通しているが,像によって心木の構造はさまざまである。すなわち小型の法隆寺五重塔塑像(像高20~50cm)では,座板の上に比較的単純な形の柱状の角材を1本立てて心木とし,腕,指など細部は銅線などを芯に用いる。…

※「埝」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」