世界大百科事典(旧版)内の塗油の言及
【油】より
…明治期に入って海外よりの石油の輸入により,ナタネ・綿実をもってする絞油業はしだいに衰退に向かった。油売油かす油問屋【八木 哲浩】
[油と宗教儀礼]
油のもつ清浄作用は,その神秘的な効果のゆえに,世界各地の民族によって古くからさまざまな儀礼や呪術と結合し,聖別の観念を象徴する〈塗(注)油anointment〉として発展してきた。たとえば,キリスト教(カトリック,ギリシア正教,コプト教)における花嫁,花婿,妊産婦,新生児に対する塗油,そのほか戦士や病者や死者への塗油など,いずれも油のもついちじるしい呪術的効果が,儀礼にとって不可欠の媒体と信じられた結果である。…
※「塗油」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」