世界大百科事典(旧版)内の《増山の井》の言及
【季寄】より
…古くは,連歌,俳諧の作法書や詞寄に付されているものが多い。北村季吟編《山之井》(1648),《増山の井》(1663)は,独立した季語集として早い時期のもので,ことに後者は,多数の季語を収め,連歌の題と俳諧の題の区別を記しており,後年まで広く用いられた。後には携行に便利な小型本の季寄が多く刊行され,絵入りのものもあった。…
【歳時記】より
…もとは連歌,俳諧の式目書,作法書の中に四季の詞として季語が収録されていたもので,連歌では《至宝抄》《無言抄》等,俳諧では《はなひ草》《誹諧初学抄》《俳諧番匠童(ばんじようわらわ)》《をだまき綱目》《俳諧通俗志》《手挑灯(てちようちん)》等,多数刊行されている。1648年(慶安1)刊の《山之井》は初めての独立した季寄の書で,随筆風の解説と例句をそなえており,続く1663年(寛文3)刊の《増(ぞう)山の井》はのちのちまで用いられた。《滑稽雑談(ぞうだん)》は収録語数も多く,考証もきわめて詳密である。…
※「《増山の井》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」