世界大百科事典(旧版)内の多数・少数決原理の言及
【多数決】より
…その時期に,討論にもとづく多数決の意味をあらためて位置づけなおし,その基礎のうえに議会制民主主義の擁護を説いたのがH.ケルゼンである。彼は,比例代表制のもとで,議会に対立的な利益が反映され,それらの間に妥協・調整をおこなうためのものとして討論を位置づけ,その際,少数が多数意思形成に及ぼす影響を重視して,多数決は〈多数・少数決原理〉と呼ばれるべきだという。ここでは,真理により接近するための討論→多数決にかえて,妥協のための社会的技術として討論→多数決がとらえられていることになる。…
※「多数・少数決原理」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」