世界大百科事典(旧版)内の多酵素複合体の言及
【酵素】より
…活性の発現のために,補酵素や陽イオン,陰イオンを要求し,それらが強固に活性中心に結合したものもあれば,タンパク質さえあれば十分という酵素もある。生体内ではまた,代謝の流れとしてつながっている一連の化学反応を,反応の順番に空間配置したいくつかの酵素が触媒してゆくという,いわゆる多酵素複合体が知られており,長鎖脂肪酸の生合成(図9)やα‐ケト酸の脱水素反応を触媒している。一方では,タンパク質合成が終了した時点では,不活性分子として存在しながら,必要に応じてその一部がプロテアーゼ限定分解を受け,その結果酵素活性が発現するという例も少なからず知られている。…
※「多酵素複合体」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」