世界大百科事典(旧版)内の大モテットの言及
【モテット】より
… バロック時代のモテットは,一面ではルネサンスの合唱様式を継続するとともに(J.J.フックス,J.S.バッハら),通奏低音に支えられ,オブリガートの旋律を奏する楽器や管弦楽を伴う独唱,重唱のカンタータ風の作品も現れた(シュッツの《シンフォニエ・サクレ》)。なおフランスでは,独唱者と通奏低音のための作品を小モテットpetit motetと呼び,独唱者(群),合唱,管弦楽を駆使した大規模な作品を大モテットgrand motetと呼んで区別した。 18世紀後半以降,モテットの作風には和声的な語法がいっそう繊細になったことと,コロラトゥーラの声の妙技が入りこんできたこと以外,とくに新しい傾向はみられない。…
※「大モテット」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」