世界大百科事典(旧版)内の大開墾時代の言及
【開拓】より
…また新しい技術によって近代になって初めて開発された地方も,周辺部には多い。しかしヨーロッパの中心部で開墾が広く行われ,自然景観が決定的に後景に退いたのは中世であり,ことに,〈大開墾時代〉と呼ばれる11世紀から13世紀までであった。 中世初期の開墾は,王領地や教会領を舞台に,有力領主層の主導下に行われ,ロアール,ライン間地域の先進地帯では,1000ha以上の耕地をもつ所領が出現した。…
【農具】より
…11世紀から13世紀にかけての時期に,この犂は,複数の犂を並べて取り付け,6~12頭の馬で牽引されるような大型のものになり,耕起能力も飛躍的に向上し,開墾が促進された。フランスの代表的な中世史家M.ブロックは,11~13世紀を〈大開墾時代〉と呼んでいる。なお,犂の大型化とともに,畑の端での方向転換に要するむだな時間を少なくするため,畑の形は細長くなった。…
※「大開墾時代」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」