天使論(読み)てんしろん

世界大百科事典(旧版)内の天使論の言及

【天使】より

… 中世のスコラ神学者は,主の使いに関する聖書の教え,天球層sphaeraおよび天体の運動の原因としての精神的・知的実体に関するプラトン,アリストテレス以来の宇宙論的・天文学的理論,および人間よりも上位の純粋に精神的な存在に関する形而上学的思弁などの源泉から,天使(およびその堕落した集団=堕天使としての悪霊ないし悪魔)に関する神学的・哲学的理論を展開した。その中でもっとも体系的かつ包括的な天使論を構築したのはトマス・アクイナスである。彼の天使論は《神学大全》のかなりの部分(第1部50~64,106~114問題)および《定期討論集――精神的被造物について》《分離的実体についての論考》において展開され,天使は純粋形相であって質料を含まない,と主張したことによって保守的神学者と対立した。…

※「天使論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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