天父受苦説(読み)てんぷじゅくせつ

世界大百科事典(旧版)内の天父受苦説の言及

【キリスト論】より

…しかし3世紀後半に入ると,主としてアンティオキア学派の中から〈モナルキアニズム〉が現れた。それは父なる神の独一の働きを強調するもので,〈養子説〉と〈天父受苦説patripassianism〉とがある。前者はユダヤ教にさかのぼるもの,後者は子の姿は父の様態にすぎないとする〈様態説modalism〉に対してテルトゥリアヌスが与えた論争語である。…

【サベリウス】より

…三位一体をめぐる古代キリスト教会の論争の中で,アリウスとならんで異端説(サベリウス主義Sabellianism)を主張した人。経歴は不詳だが,ローマの司教カリストゥス1世(在位217‐222)のときにアフリカから来て,教父ヒッポリュトスと争った。その主張は〈様態論modalism〉(モナルキアニズム)で,父・子・聖霊を神の顕現様態とするものであったが,位格相互の区別を軽視したために,それは子(キリスト)の受肉を父の受難とする〈天父受難説patripassianism〉となるのではないかと非難された。…

※「天父受苦説」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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