世界大百科事典(旧版)内の太鼓言葉の言及
【口承文芸】より
…この性質は,口承伝承にも強く反映していて,なぞなぞでも日本に見られるような種類のほかにも,早口なぞなぞ,音調合せなぞなぞといったものが,とくに西アフリカには多く見いだせる。さらに,文法的音調言語を話す西アフリカ諸部族に見られるような,みずからの言語をそのまま太鼓で表現する太鼓言葉(ドラム・ランゲージ。〈太鼓〉の項を参照)による(口承ではない)口承伝承の存在は,今では広く知られている。…
【太鼓】より
…膜状の物質,主として動物の革を張りつめて弾力をもたせ,これを打って音を出す楽器の総称。原始時代から諸民族の中に深く浸透していた楽器の一種であり,最古のものは前約2500年,シュメールの浮彫に見られる。現在に至るまで多くの地域で呪術信仰と密接に結びついており,神聖視されていて,材料の選択や製作過程に厳格な掟をもつ地域もある。アフリカの民俗の中では,月・実り・母などの女性的象徴,太陽・再生などの男性的象徴となっているほか,一個の人格と同様に扱われて食物や犠(いけにえ)がささげられたり,悪霊払いにも広く用いられている。…
※「太鼓言葉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」