世界大百科事典(旧版)内の夾紗拓の言及
【拓本】より
… 宋人によると,北方の拓本は用紙が厚く粗い上に,松煙墨を使うのでかすれて色が淡く,南方のは油煙墨に蠟をまぜて使うため色が漆黒で光沢があるという。後世,淡色のものを夾紗拓(きようしやたく)あるいは蟬翅拓(せんしたく)(また蟬衣拓),濃色のものを烏金拓(うきんたく)などと呼ぶようになった。もちろん同じものを拓本にとっても,拓工の技術の差によりできばえは非常に違うので,学者も好事家も拓本の名人を求めるのに苦労したものである。…
※「夾紗拓」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」