姫路木綿(読み)ひめじもめん

世界大百科事典(旧版)内の姫路木綿の言及

【播磨国】より

…《農業全書》(1697刊)には畿内とともに播磨,備後での綿作の展開がしるされ,1740年大坂入荷の白毛綿の主産地にも播磨が名をみせている。こうして18世紀には加古・印南郡を中心に木綿の生産が進み,姫路木綿は86年(天明6)には70万反,19世紀前期には200万反にのぼり,江戸市場で姫玉,玉川晒などの名で好評を博した。そのほか地域産業では竜野の醬油,三木の金物が,18世紀には中央市場の京都,大坂につながるまでに展開した。…

【藩政改革】より

…こうして,藩は江戸で正金銀で受け取り,国元では藩札で支払が行われる。そしてこの循環経路が完全に整備されるのは,幕府にこの経緯を申請して姫路木綿の江戸表売捌仕法(えどおもてうりさばきしほう)を幕府に認めさせた1836年(天保7)のころであったといえよう。このようにして,姫路藩は73万両といわれた藩債も,天保期に完済の見込みがたてられていたという。…

【姫路藩】より

…代わって入封した酒井氏に至って姫路藩は定着し,10代120余年の治世が続くが,入封3代にして藩財政は悪化し,1808年(文化5)藩債は13万両に達した。時の家老河合寸翁は09年姫路木綿をはじめとする諸国産の専売にとりかかった。そして大坂の問屋に対抗して,木綿を江戸へと直送する行動に出た。…

※「姫路木綿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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