娑婆即寂光土(読み)しゃばそくじゃくこうど

世界大百科事典(旧版)内の娑婆即寂光土の言及

【娑婆】より

…また,もっともひろく〈堪忍〉の意味に用いられ,忍界(にんかい),忍土(にんど)などとも呼ばれ,この世は人間があらゆる悪事や苦しみを耐えしのばねばならない迷いの世界,つまりいとうべき,捨てさるべき世界と考えられた。しかし,一方,悟りの立場から見ればこの迷いの世界はそのまま仏の悟りの世界にほかならないとして,禅宗では〈娑婆即寂光土(しやばそくじやくこうど)〉といい,迷界のほかに仏界なしと主張した。また《法華経》には,釈迦仏はこの世の霊鷲山(りようじゆせん)上において《法華経》を説いたとしているので,その説法の場所を〈霊山浄土(りようぜんじようど)〉と呼ぶこともある。…

※「娑婆即寂光土」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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