世界大百科事典(旧版)内の《子どものための読物》の言及
【トペリウス】より
…詩集《荒野の花》3巻(1845‐54),歴史小説《軍医物語》4巻(1853‐67)は,美しい自然描写と祖国愛とが溶け合っていて,ルーネベリの《ストール旗手物語》とともに,ロシア治下のフィンランド国民の祖国愛をかきたて,彼の名を不朽にした。しかし,世界的名声を博したのは,愛と善意と勇気に満ち,幻想的な童話集《子どものための読物》8巻(1865‐96)である。〈一度は愛の支配する神の国となるべきだ〉と,高い理念を世に問いながら,一方で子どもたちには,いつの日か祖国をそのような理想的国家として独立させうる人材となることを期待して童話を書いた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」