世界大百科事典(旧版)内の安倍市の言及
【市】より
…これに対して〈餌香市〉〈阿斗桑市〉は,河内の交通の要地に立地した市であるが,河内以外にも《日本書紀》天武1年(672)7月壬子条にみえる近江の〈粟津市〉のごとく各地に市が存在していたとみてよい。 8世紀以降の奈良時代~平安初期においても,上述の市は存在し続けるが,それ以外にも《万葉集》に駿河国の〈安倍市〉,《日本霊異記》に美濃国の〈小川市〉,備後国の〈深津市〉,大和国の〈内(宇智)の市〉,紀伊国の〈市〉などが見える。このほか《風土記》にも商人の集まる場所が見えるから,各地に小規模な市が数多く存在したのであろう。…
※「安倍市」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」