安宅伝説(読み)あたかでんせつ

世界大百科事典(旧版)内の安宅伝説の言及

【弁慶】より

…それ以後,弁慶は義経の忠実な部下として活躍する。なかでも,義経西国落ちのとき,海上に現れた平家の怨霊を祈り鎮め(船弁慶伝説),北国落ちには渡しや関所(安宅(あたか)の関がとりたてられて,安宅伝説)で義経を無事に落とすため知謀をめぐらし,衣川の合戦では敵の矢を満身に受けながら,立ったまま死ぬ(立往生伝説)などの説話が注目される。
[熊野,五条天神,鞍馬寺]
 《義経記》以外でも《武蔵坊弁慶絵巻》《弁慶物語》,御伽草子の《自剃弁慶》《橋弁慶》があって,これらでも弁慶の父を熊野別当,その生地を熊野としている。…

※「安宅伝説」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」