世界大百科事典(旧版)内の完全映画の言及
【アバンギャルド】より
…しかし,アンリ・ラングロアはこれらの作品をドイツ表現派と対比するため〈フランス印象派〉と名づけ,映画史ではこの分類が定着しつつある。
[理論と手法]
アバンギャルド映画の形成にはV.エゲリングの〈絶対映画〉やH.リヒターの〈抽象映画〉の強い影響があり,フランスのジェルメーヌ・デュラック(1882‐1942)の〈純粋映画〉〈完全映画〉の理論とも結びついている。完全映画の理論は,感覚のみが形や線や表面を抽象に向かって整理するとし,映画はスクリーンに投げ出されたリズムづけられイメージから成立する視覚的シンフォニーを追求するととらえる。…
※「完全映画」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」