世界大百科事典(旧版)内の実存主義的無神論の言及
【無神論】より
…ニーチェの無神論は後に通俗化されてナチスのイデオロギーを支えた。 サルトルに代表される実存主義的無神論は,神の死後人間を宗教的・道徳的次元に閉じこめておくことは不可能という信念をニーチェと共有しているが,ニヒリズムという人間存在にとってまったく新しい状況からの脱却に関しては彼と袂を分かつ。実存主義的無神論は,人間的実存の完全性を保つために,〈本質と実存〉の統一という,従来神が引き受けてきた思想を拒否する。…
※「実存主義的無神論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」