世界大百科事典(旧版)内の実質含意の言及
【条件】より
…また,pをqの十分条件,qをpの必要条件というが,必要条件という命名の理由は,p,qのそれぞれを否定にして順をかえた〈qでないならばpでない〉は〈pならばq〉のいわゆる〈対偶〉で,両者は互いに等しく,したがって,〈pならばq〉とは〈qが成り立たなければpも成り立たない〉に等しい点にある。標準論理の条件は別名〈実質含意〉ともよばれ,標準論理の他の命題結合詞と同様に,p,qのそれぞれの真偽の値によって定義され,pが真,qが偽のときのみ全体が偽で,他の場合(pもqも真,pが偽でqが真か偽)にはすべて真とされる。以上の実質含意に対して,真偽2値以上の値を認める多値論理や,命題に必然性,可能性等の〈様相〉の添加を行う様相論理の条件が考えられるが,とくに後者の場合,〈pならば必然的にqである〉という条件を〈厳密(または強)含意〉という。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」