客席の闇(読み)きゃくせきのやみ

世界大百科事典(旧版)内の客席の闇の言及

【演劇】より

… 素朴にであれ意識的にであれ,観客の一人一人は,そのときに同時に客席にいる観客の集合のいわば全体的気分との関係で舞台に対しているし,観客の側に肯定的であるにせよ否定的であるにせよあからさまな反応があるときには,それを度外視して一観客としての自分の幻想を立てることは難しい。そこから,観客というものを観客同士の間で消去するために,舞台のみが劇場空間に支配するように仕組んだ〈客席の闇〉という発想が生じるのであり,映画館がこれを徹底する前に,すでにワーグナーはそのバイロイトの祝祭劇場の客席を闇に沈めていた。いわば観客の横のつながりを絶ち切って,一人一人の観客の知覚を舞台だけに結びつけようとするのである(テレビやオーディオの世界の出発点である)。…

※「客席の闇」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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