《室町殿行幸御飾記》(読み)むろまちどのぎょうこうおかざりき

世界大百科事典(旧版)内の《室町殿行幸御飾記》の言及

【台子】より

…点茶に用いる諸道具をのせる棚の一種。1437年(永享9)10月26日に,後花園院が足利義教の室町殿へ行幸したときの記録《室町殿行幸御飾記》の中に,〈御茶湯棚〉〈御茶湯所之御違棚〉とあって,その棚に喫茶用具が飾り付けられている。このころすでに,喫茶が饗応の焦点であったことがわかるが,その棚は〈上棚〉〈中棚〉〈下棚〉の3段からなり,一つの〈間〉(座敷)の中で固定された空間であった。…

【室町時代美術】より

…足利尊氏が征夷大将軍に任じられた1338年(延元3∥暦応1)から,室町幕府滅亡の1573年(天正1)までの間の美術をここでは扱う。鎌倉時代の美術が,平安時代の貴族趣味に代わるものをまだ明確には打ち出せなかったのに対し,室町時代には,足利将軍家の美的趣向や幕府の庇護下に育った禅林の文人趣味に主導され,独自の性格をもつ美術が発展した。宋・元・明の美術の摂取による新しい〈漢〉の美術と,〈和〉の伝統美術との並立,交流が,室町美術の性格をかたちづくり,一方で地方にひろがる鑑賞層の増加を反映した美術の庶民化の傾向も徐々に強まってゆく。…

※「《室町殿行幸御飾記》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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