寸鉄詩(読み)すんてつし

世界大百科事典(旧版)内の寸鉄詩の言及

【エピグラム】より

…古くは墓碑詩で死者と生者の間に交わされる短い,含蓄の深い言葉のやりとりを記すに留まるが,ヘレニズム期に至り詩的技巧の洗練とともに文学性を濃くし,言葉すくなく優雅な情緒や胸深く秘められた思いを告げるものとなる。さらにグレコ・ロマン期には,濃縮された1語2語のことばづかいの中にユーモアや風刺や逆説をこめて読者の心を刺すくふうが凝らされ,ここにエピグラム,すなわち〈寸鉄詩〉あるいは〈格言詩〉という,近世人の抱く概念の基となるジャンルが完成した。ギリシア詩文のエピグラムは《ギリシア詞華集》に集録されて後世に伝えられたが,ラテン詩エピグラムは,カトゥルスをはじめ個々の詩人の詩集に伝わり,特にマルティアリスの《エピグラム集》は機知に富む。…

※「寸鉄詩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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