世界大百科事典(旧版)内の寺社家の言及
【家】より
…まず家は外との関係で排他的な空間を構成していた。貴族諸家や寺社家あるいは武士の屋敷が四囲を塀で囲み,その中に屋敷神をまつり他人が門内に自由に入れなかった事実は端的にこれを示すものであるが,家が上述の諸要素を備えるに至れば,内側から外に向けてこのような力が働くのも必然であろう。次に家の内部に注目すると,上述の成員は婚姻,血縁,主従の縁を通して相互に固く結びつき,もっとも濃密な人間関係を形成していたが,外に向かって家を代表する家長(家長者,家督,惣領)とそれをつぐ嫡系子孫の地位は,主として外的契機に触発されながら,家の発達とともに強められ,それ以外の成員はしだいに従属的地位におしこめられるようになった。…
※「寺社家」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」