世界大百科事典(旧版)内の対抗要件主義の言及
【登記】より
… つぎにこの登記の効力をいかにとらえるかが問題となる。すなわち,ある権利関係が生じた場合,当事者の意思表示のみがあればその効力は生じることとし,ただし,登記をしなければ当該権利関係の存在を第三者に対して主張することができないこととするか(対抗要件主義),あるいは,ある権利関係を生じさせるには当事者の意思表示のほかにこれを登記してはじめて効力が生ずることとするか(成立要件主義)である。日本においては,不動産所有権の移転などの不動産に関する物権の得喪変更は,登記をしなければこれを第三者に対抗することができないものとされ,登記を対抗要件としており(民法177条),また,会社の設立については,登記をすることによって会社が成立するものとされ,登記を成立要件としている(商法57条)。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」