世界大百科事典(旧版)内の対支文化事務局の言及
【中華民国】より
…中国の教育文化面におけるアメリカの影響力の増大に,文化的な巻返しの必要を感じた日本の外務省は,まず東亜同文会の中国における中国人教育施設に助成を与え,23年には,義和団賠償金と山東半島利権の補償金をもとに〈対支文化事業特別会計〉を定めた。これによって外務省に設置された〈対支文化事務局〉は日本最初の政府文化交流機関であり,現在の外務省文化事業部の前身となった。露骨な利権獲得的姿勢を改め,教育文化面からの接近によって感情融和を図るのが得策として始められた,この文化事業には,日中両国の学者らによる協議機関も設けられることになっていたが,日本側の独善的な運営が目だち,中国側の反発を招いた。…
※「対支文化事務局」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」