対満事務局(読み)たいまんじむきょく

世界大百科事典(旧版)内の対満事務局の言及

【拓務省】より

…拓務省官制第1条には,拓務大臣は朝鮮総督府,台湾総督府,関東庁,樺太庁および南洋庁に関する事務を統理し,南満州鉄道および東洋拓殖の業務を監督する権限を有し,また渉外事項に関するものを除くほか,移植民に関する事務および海外拓殖事業の指導奨励に関する事務を管理すると規定された。しかし,満州事変以後,陸軍の勢力が増大するにしたがって拓務省廃止論が起こり,34年12月には内閣に対満事務局が設置され,満州における拓殖事業に関する事務は同事務局に移管された。35年6月拓務省は南洋調査隊を派遣するなどしたが,42年11月大東亜省の設置(1945.8.25廃止)により,同年10月31日廃止され,朝鮮台湾樺太関係事務は内務省に移管され,他は大東亜省の主管となった。…

【満州国】より

…満州国は国家機関として参議府,国務院,監察院などを設けたが,行政府の国務院の実権は日本人の総務長官が握り,各部(日本の各省)の実権も日本人の次長にあり,多数の日本人が官吏に登用された。関東軍司令官は駐満大使・関東長官を兼ね,34年日本政府が陸軍大臣を総裁とする対満事務局を設置すると,その下で満州国の軍事・行政の全権を握った。34年3月満州国は帝政を実施し,溥儀は皇帝となり国号を満州帝国,元号を康徳と改めた。…

※「対満事務局」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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