世界大百科事典(旧版)内の対立物の一致の言及
【ニコラウス・クサヌス】より
…しかし,より妥当な解釈は,個体の重要視,数学・科学的研究の強調,世界はある意味で無限であるとする自然観などのゆえに,典型的なルネサンス人文主義者,過渡期の思想家として位置づけることであろう。 彼の思想の中心原理は〈対立物の一致coincidentia oppositorum〉である。有限者においては存在と本質の区別をはじめ,さまざまの区別や対立が見いだされるが,無限なる神においてそれらはすべて一致する。…
※「対立物の一致」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」