世界大百科事典(旧版)内の小正準集団の言及
【統計力学】より
…この式の右辺の積分をプランクは状態和,ファウラーは分配関数と呼んだ。孤立保存系に対応する意味でもっとも簡単で自然なものは小正準集団で,位相空間の2枚の等エネルギー面=E,
=E+⊿Eに挟まれる部分内で一定値をとり,その外部で0となる分布の⊿E→0の極限形で規定される。種々の物理量の平均値やゆらぎが計算されていて,ゆらぎは平均値からのはずれの平方の平均値で定義され,系に含まれる粒子数が非常に大きいとき平均値の平方に比べて無視できるが,ゆらぎまで計算できる点が熱力学より精密になっている。…
※「小正準集団」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」