世界大百科事典(旧版)内の《尾上菊五郎自伝》の言及
【尾上菊五郎】より
…その芸は15世羽左衛門と,実子の6世菊五郎がついだ。写真集にみごとな容姿が残っているほか,伊坂梅雪が筆記した《尾上菊五郎自伝》という好著がある。(6)6世(1885‐1949∥明治18‐昭和24) 5世の実子。…
【芸談】より
…近代には,〈芸談〉が読み物の一種として歓迎された。その中心は歌舞伎俳優の芸談で,9世市川団十郎の《団州百話(だんしゆうひやくわ)》(1903,松居松葉編),5世尾上菊五郎の《尾上菊五郎自伝》(1903,伊坂梅雪編)が先蹤(せんしよう)となり,以後《魁玉夜話(かいぎよくやわ)》(5世中村歌右衛門),《芸》《おどり》(6世尾上菊五郎),《梅の下風》《女形の事》(6世尾上梅幸),《松のみどり》(7世松本幸四郎),《三津五郎芸談》(7世坂東三津五郎)など,数多くのすぐれた芸談の書物が出版され,こんにちでは歌舞伎の伝承と創造にとって貴重な財産となっている。歌舞伎以外の分野では,能,狂言で《六平太芸談》(喜多六平太),《兼資芸談》(野口兼資),《万三郎芸談》(梅若万三郎),《狂言八十年》(茂山千作),《狂言の道》(野村万蔵)など,人形浄瑠璃で《吉田栄三自伝》,《文五郎自伝》(吉田文五郎),《山城少掾聞書》(豊竹山城少掾)などがそれぞれ代表的な書物である。…
※「《尾上菊五郎自伝》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」