屋移り粥(読み)やうつりがゆ

世界大百科事典(旧版)内の屋移り粥の言及

【建築儀礼】より

…江戸時代以降の庶民住宅の工事でも,棟上や茅葺き屋根の葺替え完成のときなどに村人を招いて盛大な祝宴が行われ,終了後,村人が歌をうたいながら酒をかついで棟梁を家まで送る〈だいくおくり〉の習俗があった。〈屋移り粥(やうつりがゆ)〉と呼ばれる粥をつくって,村人が歌をうたいながらそれを新築の家にふりかける習俗を伝える地方もある。なお,中世の貴族住宅でも,新しい住いに移り住むことを移徙(わたまし)と呼び,その際に粥をつくって祝う習俗が見られる(引越し)。…

【引越し】より

…この場合の水と燭(火)は,旧居から新居への住生活の連続性を象徴しており,黄牛は七夕の牽牛織女の伝説に由来するものと考えられていた。粥については,江戸時代に伊豆地方で小豆粥を食したことが記録されており,現在でも静岡県東部の農村では,屋移り粥と称する粥をつくり,行列を組み歌を唱しながら,この粥を新居にふりかける習俗が残っている。この習俗を参考にすると,粥をつくり食することは,単にいそがしい引越し作業の後の軽食としての役割だけではなく,そのことによりいち早く新居になじむという意味が含まれていたのではないかと考えられる。…

※「屋移り粥」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

一月五日ごろから二月二、三日ごろの、小寒、大寒合わせた約三〇日間。寒中(かんちゅう)。《 季語・冬 》[初出の実例]「寒(カン)の中 薬喰 声つかふ 酒作 紅粉(べに) 門垢離(かどごり)」(出典:俳...

寒の内の用語解説を読む