巨視社会学(読み)きょししゃかいがく

世界大百科事典(旧版)内の巨視社会学の言及

【教育社会学】より

…また従来は,教育といういとなみを主として学校教育に限定し,人間発達に対する学校教育の影響・効果を主たる研究テーマとしてきたが,近年は,人間の発達成長は決して学校教育のみに規定されているわけではないという事実認識に立って,その研究領域を,家族集団の人間形成機能,子ども集団の人間形成機能,さらにはマス・コミュニケーション,子ども文化,青年文化のそれなどへと拡大してきている。具体的な研究領域としては,(1)子ども,青年の発達に対する家族集団,同輩集団,マスコミ,子ども文化,青年文化の影響を分析・研究する発達社会学,(2)学校教育という一つの社会機構を通じて行われる社会的選抜過程とその社会階層の再生産もしくは社会移動に与える影響の分析,学校教育が伝達しようと試みる支配的価値観と子ども,青年がそれに対抗して作り出す下位文化との価値葛藤,などを問題とする学校社会学,(3)一つの社会の経済構造に対して一定の知識,技術,価値観をもった労働力を供給している教育制度とその社会の経済構造との相互関係を分析研究する教育の巨視社会学,などをあげることができる。 教育社会学educational sociologyという名称は,1908年スザロH.Suzzalloがコロンビア大学での講義題名に用いたのが最初といわれているが,それ以前に,ドイツのナトルプ《社会的教育学》(1898),アメリカのデューイ《学校と社会》(1899)などがすでに出版されていた。…

※「巨視社会学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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