平九節(読み)ひらくぶし

世界大百科事典(旧版)内の平九節の言及

【流行歌】より

…古代の風俗(ふぞく)歌,童謡などや,中世以降の小歌から,現代の同様な性格のものまで含まれるが,この言葉の語感からすれば,主として江戸時代の大衆流行歌謡をいい,現代において洋楽の影響下に成立した流行歌曲は,流行歌(りゆうこうか),歌謡曲などと称して除外される。江戸時代初期の三味線伴奏のはやりうたとしての最古典曲として〈平九節(ひらくぶし)〉を〈本手の小うた〉,これに対して,それ以後のものを〈破歌〉といったところから,〈小うた〉〈はうた〉などの言葉が,小編のはやりうたの意で用いられるようにもなった。また,その伝播の代表者や,その類型的特徴から,特定の名称がつけられることもあり,〈何々節(ぶし)〉と〈節〉という語をつけたものもある。…

【本手】より

…ただし,組歌の中を細分類して,その中でも最古典である《琉球組》以下の〈表七曲〉のみをとくに〈本手組〉といって,柳川検校作曲の〈破手組〉と区別することもある。また,三味線伴奏の流行歌曲でも,最も古い〈平九節(ひらくぶし)〉を〈本手の小歌〉といって,それ以降の〈破歌〉と区別することもある。三味線と限らず邦楽曲全般において,同一曲で異なる手付けが数種ある場合,本来の原旋律を〈本手〉といい,これに対して,その第2次以降の旋律を〈替手〉という。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」